EVE Online - PvP(対人戦)で勝ちたい時のあなたへ
こんにちはVtuberの”凛堂りすと” です
私はEVE Onlineというゲームで対人戦の会社をCEOとして5年率いてきました
様々な場所、規模で対人戦を経験してきたので、勝ちたい時に私がどういう点を意識していたかを書いていこうと思います
当然対人戦については人によって千差万別の意見があると思いますので、この記事はそのたくさんの人の意見の中の一つとして読んでみてください
【筆者紹介】
NACHO Battle Pixies [B-PIX] 日本人対人戦専門会社CEO
Youtubeで動画を上げたり生放送をしていますので
もしよかったらチャンネル登録をお願いいたします
1、基本編
A)相手を調査する
相手を知ることは対人戦の最も大事なポイントの一つです
船、人数、装備、練度、増援の有無
相手の戦力がわかれば戦うべきか、撤退すべきかの判断がつきます
では、具体的に何ができるのでしょうか
1) Zkillboardを見る
ZkillboardとはEVEで落ちた船の大部分が掲載されるホームページのことです
ESIを登録していないコーポなどもあるのですべてではありませんが、かなりの部分をカバーしているのは間違いありません
ここではアライアンス、コーポ、キャラクター
を検索欄に入れると関連するキルとロスが出てきます
自分がソロで戦う場合、相手の名前と船が事前にわかるのであれば、調べれば過去の相手のロスから装備が推測できることがあります
アフターバーナーなのか、マイクロワープドライブなのか、Webは積んでいるか
全く同じ装備をしていることも珍しくないです
また直前のキルがあればそのキルがその相手一人で倒したものか、複数人の同じコーポがキルに載っているかで増援の有無を判断できます
zKillboardは情報の宝庫なので対人戦をする上で欠かせないツールであることは間違いありません
具体的な活用方法はこの後にPvPの種類ごとに分けた項目で述べていきます
2) D-scan(指向性スキャン)を活用する
これは現地、ゲーム内での機能です
戦場で自分の周り最大14.3AUの範囲に存在する船や建造物を表示してくれるレーダーです
戦場はリアルタイムに変化します、増援が来たかどうか瞬時に警戒して判断できます
ただしボタンを押さないと更新されないので手動式です
具体的な使い方は私が別途記事にしているので見てみてください
これにも有用なホームページがあります
D-scan info
これはD-scanの結果をコピーして貼り付けることで相手の船の種類や数を一気に表示してくれるものです
複数の敵を相手にする艦隊戦などで有用です
3) Shipスキャンモジュールを使う
これが有効な場面は限られてきます
しかし相手の装備を直接、確実に調べられるので強力なツールでもあります
またあまり知られていませんがキャパシタの残存量も調べられます、これも非常に有効な機能です
ShipScannerはモジュールなので当然自分の船の装備スロットを一つ埋めることになります
戦闘艦でその余裕がある船は少ないです
もしくは専用のサポート船、例えばコンバットプローバーに遠距離からスキャンさせるなどでカバーすることもできます
Nullでロークアルやキャピタルラッティング艦を捕まえた場合に相手がアクティブタンクなのか、パニックモジュールを付けているのか、キャパシタがどの程度残っているのかを調べるのに使えます
キャピタルはロック速度が遅いためスキャンだけして逃げるということがしやすいので比較的安全にスキャンできます(ネットワークセンサーアレイを付けた空母を除く)
または、バールゴーンなどのニュート艦に付ける場合もあります
ニュート艦はキャパシタを吸いきった相手に続けてニュートをするのはキャパシタの無駄なのでそれを回避するために付ける場合があります
ただし、戦闘艦なのでキャパシタブースターを積みたくなるのが普通なので
キャパシタに余裕のあるバールゴーン以外で付けることは少ないです
(私はニュート装備のアーコンに付けたことはあります)
High-secでは活用の場が広がります
Highは関係ない船が沢山浮いています
なので無関係の船を装ってパッシブターゲッターを併用することで相手に気づかれることなくスキャンを回すこともできます
ただし、シップスキャナーとカーゴスキャナーは回した瞬間、よく耳を澄ますとチリッという音が聞こえ、細い白い線が出るのでバレることがあります
戦争相手を社外キャラでスキャンしたりカミカゼのテーゲット輸送船の防御性能を調べたりするのに使えます
またシタデルの装備もShipScannerで確認できます
ただし既にリーンフォース状態のシタデルはターゲットできないので調べられません
zkillboardと違い確実に現在の装備を丸裸にできるので勝てる装備に換装すれば勝利はぐっと近くなるでしょう
B)自分を知る
相手だけでなく自分のことも知るのは大事なことです
1) 装備をPyfaでシミュレートする
Pyfaは最も有名なEVEにおけるFitシミュレートツールです
Pyfaダウンロード場所
https://github.com/pyfa-org/Pyfa/releases
自分の船のDPSや簡単なレジスト、HP総量はゲーム内でもわかりますが、Pyfaはより詳細に条件を設定し、詳しい値を出すことができます
ソロPvPをするときは相手のFitをZkillboardから引っ張ってきて、Projectedの欄に設定してやれば相手のWebでどの程度速度が落ちるかやニュートがついていれば自分のキャパシタがどのくらい持つかなど様々なデータを割り出すことができます
逆もできるので速度勝負をした時どちらが勝つのかのシミュレートができるので1 vs 1のシミュレートにはもってこいです
zkillBoardからFitをPyfaに取り込むのも簡単です
Killメールの右側のExportを選びEFTを選択すると文字列が出てきます
これをコピーしてPyfaのメニュー欄の”Fit”>"Copy to clipboard"をすると瞬時にFitをPyfa上で再現できます
またレジストを考慮したタンクDPSもPyfaでしか出ません
相手の攻撃属性も選べますNPC、タレット、ランチャー、各弾薬、全属性、単一属性
実際の条件により近いEffectiveHP(EHP)はとても大切です
フリートブースター、コンバットブースター、インプラントやWHなどの環境効果も付与できます
先程のProjectedの欄に味方リモートリペア艦を設定してやれば自分のレジストを考慮してどのくらいの回復量が見込めるかも算出可能
あらゆるシミュレートが可能なので対人戦をするなら必須のツールです
2) Fleetメンバーの構成を知る
あなたがフリートコマンダー(FC)だった場合のお話です
フリートリーダーのみフリートウィンドウの左上の4本線を右クリックすると
Show Fleet Compsitionを選択できます
これを選択するとメンバーの船の一覧やどこにいるかが表示されます
そのままだと見にくい場合もあるのでその場合は上で紹介した
D-scan Infoのサイトにコピーして貼り付ければ同様に船の数を見やすくソートしてくれます
フリートでロジをどのくらいメンバーが用意できているか、スカウトは?タックラーは?などを確認するのは必須です
フリートリーダーはこの機能を必ず使いましょう
まず基礎として、操船などプレイヤースキルに依存するようなこと以外の誰でもできる部分を紹介しました
EVEの対人戦は準備段階から始まっています
入念な準備を行いましょう
この後の項目はより詳細な戦略を紹介します
2、High-sec編
ハイセクの戦闘はEVEの対人戦としては特殊な部類に入ります
一方的に殴るかやられるかの極端な戦闘になりがちです
CONCORDという警察が存在するので勝手にそのあたりの船を攻撃することは自分の死を意味します
様々なフラグ関係も存在し非常に複雑になっています
LowやNullといった戦闘区域よりも難しい舵取りが求められていると感じます
A) 戦争
最も簡単に戦闘を行うのであればそのプレイヤーが所属する会社に戦争を仕掛けるのが手っ取り早いです
ただし、NPC会社や建造物を持たない会社へはかけられないので回避することも可能です
基本的にハイセク戦争屋との戦闘は陰湿で不毛です
相手はゲリラ戦をしかけてくるので、戦争を知らない初心者や一人でいるところを複数人でタコ殴りにする
こちらが少しでも強い船を出せばステーションに逃げてしまうので不毛極まりないです
ストラクチャを撃たれない限り無視するのが得策です
戦争が終わるまではNPCが会社へ退避したり、ストラクチャは別会社で管理させておき、普段活動する会社は建造物を持たないようにして戦争の影響を減らすのが良いでしょう
さて、この記事は勝ちたい場合のことを書いていますので、逃げるだけでなくハイセクの戦闘の戦略についても触れましょう
まず、偵察は非常に簡単です
ハイセクは様々なプレイヤーがいるのでクローク艦で追尾すればすぐに相手の位置を把握することができます
ハイセク戦争の戦闘の大部分はストラクチャをめぐる攻防時に発生します
相手に勝てる戦力をこちらが準備できたとすれば追い払うだけなら簡単にできます
しかし、戦闘を起こし、勝ちたい場合は熟練のタックラーを用意することが近道です
システムに大挙して味方が入れば相手はすぐに逃げてしまいます
これはLowやNullでも同じですがHighの戦争屋は特に少しでも不穏な事があればステーションへ逃げます
最初にタックラーだけを投入して、いかに場を維持できるかが勝利への鍵です
タックラーが少ない、熟練者が少ないなどの場合はシタデルのポイント装備を使うことも選択肢になります
ただし30秒ほどしかタックルできないのでその点は気をつけなければなりません
他にはワームホールを利用するというのも面白い戦略です
そのシステムにワームホールがあればワームホールの反対側から部隊を投入してしまえば敵に気づかれることなく1Jump圏内まで距離を縮めることができます
B) カミカゼ
これは対人戦というよりはガンク(Gank)の部類に入りますがいくつかポイントを話しましょう
まず攻撃者としては相手の船をスキャンすることをします
シップスキャナー ShipScanner、カーゴスキャナーCargoScannerで倒せるのか、積み荷のドロップ利益はどれくらいが想定されるかを算出します
上で紹介したPyfaでEHPはすぐに計算できるので船を準備することは簡単です
シップスキャナーの結果やカーゴスキャナーの結果はコピーしてこのEVEpraisalのサイトに貼り付けることで簡単に算出できます
EVEpraisal
逆に防御側としてはどうすればいいでしょうか
基本的に防ぐためにはバッファーFit(HP総量を増やすFit)かつパッシブモジュールFit(モジュールを起動せずに常時効果を発揮する装備)であるのが基本です
カミカゼは不意に来ることが多いのでモジュールは起動できないことが多い上に、アクティブタンクの場合はトルネードなどのボレーが1万を超える船が大量に飛んできてしまえば全く意味をなしません
防ぎたい場合はこの2点を守った船にしましょう
C) FPK(フラグプレイヤーキル)
ハイセクでは戦争とは別にもう一つ合法的に戦闘を開始する方法があります
決闘システムを利用してお互いに限定交戦フラグを立てるか
容疑者フラグを立ててその船を殴ると容疑者と殴ったパイロットの間で限定交戦フラグが確立されるという方法です
FPKはフラグシステムを利用した戦闘であることからこのように呼ばれています
初心者は相手がどんなに弱そうな船であっても容疑者の船は攻撃しないことがハイセクでは鉄則です
限定交戦が立ってしまえば相手は好きに攻撃できます
ハイセクでは無関係な船を装って様々なことができます
一番簡単なのは船をステーションで乗り換えてくることです
船を簡単に用意して置けるのでアンチとなる船を準備するのも簡単です
あとは船輸送船専門艦 バウへッドを横付けし、そこから船を取り出すことです
最も素早く反撃できるので多くのFPKはこの手法を使います
FPKをするプレイヤーに勝つためには2人以上で取り掛かる必要があります
強すぎる船で殴ってしまうと相手はバウヘッドは飛ばしてきません
安い船で容疑者フラグを立てて浮いていることが多いのでそれを見捨てるだけです
逆に弱い船であればアンチとなる船でやられてしまうので勝つためには複数人で取り掛かる必要があります
まず相手に勝てそうと思わせる船で殴り、相手がバウヘッドから船を取り出した瞬間を狙ってこちらの増援を呼びましょう
相手はゲートバックやステーションにドックすることを試みるのでしっかりとした火力を用意するか、バンプ(体当たりで船を弾き飛ばす行為)をする必要があります
また盲点としてバウヘッドに再度船をしまうこともできます、バウヘッドをバンプすることも大事です
このようにFPKを退治するのは非常に手間がかかります
入念な準備をして勝つ方策なしに挑むのはやめましょう
3、Low-sec編
さて戦闘区域ロウセクの戦闘についてです
LowはHighと異なりCONCORDが介入しない他、キャピタル艦が運用可能になります
A) ソロPvP
最も手軽にできる対人戦でありますが、最も険しい道を歩む対人戦でもあります
他に頼れるものがないため自分自身のスキルと知識を総動員して戦う必要があります
こちらがソロだからといって相手が大昔の武士のごとく
”やあやあ我こそは~”なんて言って1対1を挑んでくれるなんてことはありません
どんなに高い船を作っても数には負けてしまいます
きちんと相性を理解しないと安い船にも負けることだって頻繁にあります
まずソロでよく使われるのはフリーゲート級です
フリーゲートは相性で決まるじゃんけんのような3すくみの構成だと言う人が多いです
具体的には推進力の種類、ポイント装備の構成(スクラム or ディスラプター)
例:パルス装備のトーメンター
・マイクロワープドライブ、ディスラプター (遠距離カイトFit)
例:レーザー装備の海軍スライサー
・マイクロワープドライブ、スクラム (アンチカイトFit)
例:ブラスター装備の海軍コメット
近距離殴り合いはアンチカイトに強い
アンチカイトはカイトに強い
カイトは近距離殴り合い船に強い
このような関係で初心者は挑むといいです
ただしこれはあくまで大まかな図でありここにさらに
Webの有無で近距離殴り合いの中に更に7500mを維持するアンチブラスターFit
500mオービットでトラッキングの悪いパルスレーザー回避の操船
デアデビルの強力なWeb速度減衰ボーナス、サキュバスの超速度ABボーナス
様々な要素が絡んできます
戦闘以外に偵察キャラがいると相手の船と名前を把握できるのでそこから上で書いたとおりZkillboardから装備を推定することができます
もしいない場合でも相手の名前と船を推測することはできます
私がよくやるテクニックとしてはローカルチャットのプレイヤー一覧をCtr+Aで全選択しておきます
そうすることで、その後新しくそのシステムに入ってきたプレイヤーの名前が黒抜けして表示されるので誰が入ってきたかわかります
D-scanを回し続けていればその直後に新しく増えた船で名前と船も推測できます
万能ではありませんが有用なテクニックです
B) スモールギャング
Lowで複数人でフリートを組んで戦う場合は相手が逃げないようにすることが大事です
基本的な戦略はまず囮(ベイト)となる硬い船だけがシステムに入り相手と交戦を始めた段階で後詰めが入るという戦略がよく取られます
相手がより大人数である場合はカイト戦略も有効です(スピード+遠距離装備の引き撃ちを試みる戦略)
カイトフリートは少人数で大規模の相手に戦いを挑めます
突出した相手や離脱しそこねた相手のみをうまく狙うことで徐々に相手の戦力を削ることができます
カイトフリートを組む際に重要なのはサポート船の有無とプレイヤーの操船スキルです
どんなに速い船を組んでもDPS船のいくつかは速度で相手のインターセプターには負けてしまっていたりするのでそういった危険な速度のある船をサポート船で無力化することが大事です
速度を落とすWeberは最も大事ですし、小型船を専門に狙うトラッキングのよいDPS船を用意するのも大事です
またロジ船もいるとより生存率は上がります
操船スキルは非常に高難度です
速度や交戦レンジは船によってまちまちなので各々の判断で宇宙空間をダブルクリックして手動操作するのが基本です
誰かにアンカーしてついていくだけではカイトフリートは成り立ちません
DPS船を基本とし、周りを対小型特化DPS船、Weber、ロジ船で固めて連携を取り引き撃ちしていくことが基本戦略です
カイトフリートを相手にする場合、Lowはインプラントを割られにくいので多くの本気プロPvPerはインプラントやコンバットブースターをフル活用してきます
Null以上にガチのお金をかけた戦いが行われることも多いです
カイトフリートに対抗するにはWeberをしっかり守ることを心がけることが大切です
カイトフリートのキモは足で得意なレンジを保つことなのでそれを奪うためにWeberは最優先目標です
タンクをしっかりし、Weberを守りつつ、こちらもロングレンジの兵装をするのが良いです
相手以上のロングレンジを達成するか、スピードで勝てる船を用意するかの二択が考えられます
中型以上の大型船が入ったカイトフリートの天敵は、大量のフリーゲートです
大型艦は小型艦に弱いのでそれに対処するのは対小型排除艦の役目になります
その対処能力を上回る多数の高速フリーゲートを突っ込ませ、スクラムをかけてしまえばあとは群がって殺すだけです
大型艦がいるから大型艦で対処しようとすると引き撃ちされてDPSがモロに入るので辛い場面が多いです
C) 艦隊戦
大人数を率いてドクトリンと呼ばれる同一の船を準備し統率の取れた動きをしつつ強大な敵を相手にする戦闘でも勝利への鍵は多く存在します
まずは各々がフリートコマンダー(FC)の指示を聞き漏らさないようにし、動きを遵守することが大事です
いくら人数が多くてもバラバラに動いていては一人ずつ各個撃破されて終わりです
艦隊戦においてまず最初に死ぬのはアライン、ワープ指示を聞き逃した船、アンカーを外れてロジレンジを外れた船です
簡単に見えてFCによって指示の言葉が違ったり、癖があったりするので何度もフリートに出て慣れることが大事です
動き自体はDPS役であれば一人の人に接近する”アンカー”と呼ばれる人についていくので難しくありません
対人戦を初心者で手軽に楽しみたい人は艦隊戦のDPS役が最も簡単に楽しくプレイできると思います
もし、慣れてきてより勝利に貢献したい人はサポート船やタックラーを目指すといいでしょう
これらの船は優先的に狙われるので相手の攻撃を予測し早めにリペア要請を出す必要があります
またとっさに独自の動きをしたりすることもあります
艦隊戦におけるリペア要請のタイミングはシビアです
相手の攻撃は人数がいるので非常にきついものになります
撃たれてからでは遅い場合がほとんどです
上の図は有名なブロードキャスト(リペア要請)のタイミングを表した図です
誰もロックしていない場合や相手のサポート船から散発的にイエローボックス(ターゲット)されている状況はまだ安全です
相手のメインDPS船の大部分からターゲットをもらった瞬間がリペア要請を出す瞬間です
赤色のレッドボックス(攻撃を受けた)時に出すのではロジが間に合わず遅すぎます
これを把握しているかどうかで勝ち負けが大きく左右されることがあります
操作が簡単だからといって艦隊戦が誰でもできるわけではないことに注意しましょう
Lowではタイタンを使ったブリッジで戦力投入ができます
なのでローカルが少ないからと言って安心できるものではありません
サイノ艦一隻あればすぐに部隊を至近距離に投入することができます
これを防ぐのは難しいですがいくつか予測する方法はあります
まずZkillboardをチェックしローカルに入ってきた怪しいキャラを検索すればサイノ艦のロスがあることが多いです
特に2019年にあったアップデートで通常サイノがリコンShip限定になり、要求スキルがとても高くなったのでおいそれと完全新規キャラでサイノを炊くことができなくなりました
ここでZkillboardのあまり知られていない絞り込み検索の方法を紹介しましょう
通常検索はアライアンス名、コーポ名、キャラクター名で検索することになるのですが追加でリコン船のロスに絞って探したい場合もあると思います
他の場面でも有効です、アライアンス単位で検索しキャピタルパイロット、スパーパイロットを割り出したいときもあるはずです
スーパーに関しては専用のタブが用意されているのでわかりやすいですが他にも船を限定して調べたい場合もあるはずです
やり方はURLをいじることで可能です
例を挙げてみましょう
Goonswarm Federationのアライアンスのキルボードです
https://zkillboard.com/alliance/1354830081/
ここからリコンシップのみのロスを出したい場合はURLの末尾に
group/833/losses/
を加えることで検索絞り込みができます
https://zkillboard.com/alliance/1354830081/group/833/losses/
833は艦種のIDです
ForceReconがこれに該当します
一種類の船でもできます
この場合はピルグリムのIDである11965をshipの区切りの後に入れることで検索できます
https://zkillboard.com/alliance/1354830081/ship/11965/losses/
IDの調べ方は検索欄にPilgrimと打って検索結果のページのURLに掲載されています
Force Recon等のグループ名も同様です
これを利用して条件検索をかけることができるので便利です
また相手のステージングを監視することも大事です
Low海賊の大手であれば大人数を組織するために特定のシステムのステーションを基地として使いそこでフォームアップすることがほとんどです
相手のIN人数を確認しどの程度の部隊が編成されているかを把握することは艦隊戦において必須です
ただし、ログアウトをわざとしておき戦闘開始とともにログインする戦法もあるので注意が必要です
また、ステージングと全く別の場所にあらかじめ移動しておきそこからジャンプする作戦もあります
それを防ぐにはロケーターエージェントを利用することが大事です
ロケーターエージェントは入力したキャラクターを数分のラグはあるもののログアウトしていてもシステム名を教えてくれる便利なエージェントです
隣接する危険な勢力のFCは常にロケーターを作戦前にかけられています
艦隊戦はF1キーだけ押しとけばいいんでしょと言う人もいますが、このように考えることは数多くあります、F1だけでは勝てません
烏合の衆になるのか、精鋭として練度の高い部隊になるかは、自分ひとりくらい適当に動いてもいいやという意識を各々の構成員が捨て去ることから始まります
私は数だけ多いNoob勢力も知っていますし、逆にVOLTAのような一糸乱れぬ集団戦精鋭の勢力も知っています
統率の取れた集団戦組織は恐ろしい数のキャピタルやSuperやTitanをキルする事ができます
適当にやってNoob部隊と呼ばれるか、精鋭PvP組織と呼ばれるかは一人ひとりの意識にかかっています
4、Null-sec編
ヌルセクはLowと同様キャピタルを投入できる環境にあります
ただし大きく異なるのはNullでしか使えない武装が多くあるということです
特にバブルと呼ばれる範囲型のワープ妨害装備の存在はとても大きな影響を与えます
A) スモールギャング
Nullにおけるスモールギャングは多くの場合多数の地元勢力の防衛部隊と戦うことになります
タンク型の近接部隊でロームすることもありますが
多くの場合多数の増援を呼ばれるので多数の相手をさばけるカイト構成になることが主流です
Lowと違いドックできるステーションが近くにないことが多いのでロジ専門船が居ないフリートではアーマー、ハルバッファータンクは難しいです
自己リペア型かシールドバッファーが主流です
獲物を探す際にまずNullで狙うのがラッティング艦、採掘艦です
Nullは金策の場として多くのプレイヤーが集まっているので様々な場所に拠点が点在します
ただしどこにでもいるわけではなくNullは広いので特定のシステムに固まって金策活動をしている場合が多いです
相手がどこで活動をしているかはDOTLANという地図サイトで確認できます
地図サイトDOTLAN
DOTLANは様々な機能のある地図サイトですがここではラッティング艦を狙う時に有用な機能を紹介します
DOTLANのUniverseの欄で地図を開きましょう
その中から一つだけリージョンを選ぶと丸と線で繋がれた簡易マップが表示されます
そこに地図上に何を表示させるかを選択するプルダウンリストが右上部にあります
その中に"NPC Kills Delta"という項目があります 以下のURLがその状態のものです
https://evemaps.dotlan.net/map/Delve#npc_delta
これは前の時間に比べてどの程度そのシステムでNPCキルが増えたかを表しています
緑色ほどそのリージョンでキルが増えたシステムで新たにラッティングをし始めた人がいることを推測させます
逆に赤色は減っていることを示します
24時間の合計も表示できますがこちらはやや使い勝手が悪いです
合わせてこのDOTLANと見たいのがゲーム内のシステム情報ウィンドウに表示される
”Sovereignty”のタブの"Military Index"と”Industry Index”です
Nullにはプレイヤー領土があります
そこは土地開発をするようなシステムが備わっており、たくさんNPCをキルする、たくさん鉱石を掘ることでそれぞれMilitaryとIndustryのシステム指数を上昇させることができます
上の画像では両者Lv5のMAXになっていることを示しています
システム係数を上昇させることでより良いラッティングサイト、より良い鉱石サイトが出現するようになります
Military指数の高い場所は多くの人がラッティングしている場所ということです
Industryは採掘です
指数は活動をやめると数日単位で落ちていくのでどこが活発かをDOTLANと合わせて参照するとよいでしょう
DOTLANにはない機能です
採掘量はDOTLANには出ないので
ゲーム内の情報でこのIndutry指数が高いとこでかつ、DOTLANでNPCキルが10前後、少し出てる場所を狙うといいです
なぜなら採掘場所にもNPCは多少湧くので完全にNPCキルを0にするのは難しいからです
さらにロークアルを狙いたい場合は
'Excavator' Mining Drone
'Excavator' Ice Harvesting Drone
のロスをZkillで検索して見るとよいでしょう
リージョン単位でドローンの絞り込み検索も前述したZkillのURLをいじる方法ですることができます
'Excavator' Mining DroneのIDは41030
https://zkillboard.com/ship/41030/
'Excavator' Ice Harvesting Droneは43681
https://zkillboard.com/ship/43681/
リージョン指定の絞り込み検索の例
Delveリージョンにおける'Excavator' Mining Droneのロス一覧
https://zkillboard.com/region/10000060/ship/41030/
こうすることで敵の情報を集め広いNull-secで獲物をピンポイントで狙うことができます
多くの場合ポケットと呼ばれる袋小路のシステムで大きな船は活動することが多いです
その方が手前の入り口システムにスカウトを置いておけば事前に逃げる準備ができます
通りすがりの通過者も少ないのでいちいち警戒をしてラッティング等を切り上げる回数も減らせるというわけです
スカウトが手前にいるので、そこは一気に通り過ぎ奥のポケットシステムに全速力で向かったほうがキルを取りやすいでしょう
例は以下の画像の赤枠で囲ったような場所です
ただし、Lowとの接続の入り口付近や敵対勢力との隣接地域は未開発のことが多いです
他にも様々な要因で人々の行動は決まります
この淡い緑色の場所はサンシャのインカージョンが発生していることを表しています
NullのインカージョンのNPCはポイントを装備しかつ、非常に強力なNPCがゲートに湧くのでできるだけ回避するのが良いです
バウンティーも減るデバフがシステム全体にかかっているので当然そこでラッティングする人はインカージョン攻略者以外はいません
次に注意したいのがオレンジ色の淡い色で囲まれたシステムです
ここは現在領有権争いをしているシステムなので、ここもラッティングする人は少ないと言えるでしょう
領有権争いをしているということは敵本部隊もいる可能性もあるのでここをスモールギャングで回るのは回避したほうがいいでしょう
あとはそこの勢力の具体的な強さやコーポの性質を知っておくとよりよいです
例えば現在最も所属人数が多いGoonの本拠地Delveを少数でロークアルを狙っても、ものの数分で増援がイナゴのように現れるので落とすことはほぼ不可能と言えるでしょう
逆にレンターと呼ばれるアライアンスもあります
領土をISKで借りそこに個別で住んでいるコーポです
そこは組織だって増援をすることが少なかったりするのでスモールギャングにおいては狙い目だったりします
レンターは非常に警戒心が強いのですぐに逃げてしまうことも多いのですが・・・
現実と同じでその地方の情勢、地理を知っておくことはとても大事なことです
B) 艦隊戦(領土戦)
一つ前の項ではNullへ攻める側の視点でしたがこちらは守る側、そこを保有する組織に所属している場合です
まず大事なのは組織のルールを遵守することです
Nullは細かいルールがあることが多いです
味方のラッティング艦が捕まった場合軍事招集がかかり助けに行く場合もあります
領土が敵対勢力から攻められた場合防衛フリートにはきちんと出ていかないと自分たちの生活基盤は失われてしまいます
ラッティングをする場合もFCがINしているか、敵フリートが近くをうろついていないかで安全性を評価し、赤信号、青信号でやっていいかどうかを決めている地域もあります
そんなNullの戦闘は比較的初心者に優しい対人戦環境だと思います
NullはLowのように戦闘を主体として生活しているプレイヤーばかりではありません
金策や採掘もするプレイヤーも大勢居ます
なのでアンカー役についていきしっかりと指示を守ることである程度の動きは完了です
これも組織によって変わるので一概には言えませんが領土を守るような重要な戦闘の場合、SRP(船の損失補填)がアライアンスから行われることもあるので初心者も参加しやすいです
ただ、領土を持つということは守るべき重要なものがあるということなのでやや義務感にとらわれる厳しいものになることも覚悟すべきです
一方EVEでよくニュースとして取り上げられる数千人単位の超大規模戦といえばNullで起こることが多いです
もし超大規模戦に興味がある人はNullがいいでしょう
ただし、人数が増えれば増えるほどTidi(サーバー負荷を軽くするためにスローモーションになる措置)がひどく、タレット一つ起動するのも1分近くかかるなんてこともザラです
超大規模戦は動画のように早送りで見ていない場合、実際に参加すると大きく感想が変わる人もいるので注意が必要です
勝つためには基本的にはLowの艦隊戦と似たようなポイントになります
一人ひとりがしっかりと指示を守り、FCは敵戦力を分析して攻撃と撤退を判断する必要があります
一つ大きく違うのはバブルの存在です
バブルがあるのでPODを逃がしにくいためLowのようにインプラントを考慮した戦闘特化の突き詰めたFitはしにくいです
基本的にNullはフリートブースターなどの特殊職以外はインプラントを刺さないです
また勝敗は単純にISKのキル/ロス比で決まるものでもないのが領土戦です
領土を宣言するためのTCUと呼ばれるものの攻防戦で勝てばいくら損害を出そうと領土は維持されるわけなので防衛側の戦略的勝利と言えるでしょう
これはランダムな場所に湧くTCUノードをエントーシスという装備を一定時間当て続けることでゲージが貯まりいかに多くのゲージを貯めたかで防衛の成功、不成功が決まります
なのでエントーシス戦は小回りのきくよりスカーミッシュに近い戦いが多くなります
もちろん戦力を削るために大規模な部隊も必要ですが損害額で決まらないのが領土戦のキモです
例えば以前私が参加した領土戦では、ある戦場で2勢力が戦闘になりました
私達は攻撃側で、相手部隊に対し有利な状況で多くの船を落とすことに成功しましたがシステムにつながるゲートをバブルで何重にも囲い、たくさんのキャピタル艦を絶え間なく投入し、遅滞戦術を取ることでTCUノード戦では防衛側の相手が勝利を収めたという事がありました
Null領土とは大量のISKを生み出す場であるため多少の損害を覚悟してでも守り抜くことはNullアライアンスにとっては重要なことです
5、ワームホール編
ワームホールの戦いもRistは経験してきましたがここはHighと同じくらい特殊な環境です
A) スモールギャング
少人数、ソロでWHを戦う場合この環境はとても強い味方です
ローカルが見えないので強襲をかけやすくクローク艦であれば敵の増援を呼ばせる暇なく一気に殺し切ることも簡単にできます
勝つためにはD-scanをうまく使うことがカギです
ローカルにキャラクターが映らないためじっくりと敵を探すことができ
D-scanのみで相手の位置を特定することもできます、SSにいない限りコンバットプローブすら使わなくてもいい場合があります
使う船は多くがコバートクローク艦(クロークしながら動ける船)です
T3巡洋艦やリコンシップ、ステルスボンバー、SOE船などが強いです
もちろん通常の船も使いますがスモールギャングの場合は強襲戦法が強いのでこれらが特に強い印象です
B) WH所有権攻防戦
ワームホールの所有権をかけたストラクチャ排除や防衛で最も大切なことは戦力でも装備の質でもありません
”ホールコントロールの主導権を握れるか”です
ワームホールは入り口が限定される上、その唯一の入口を潰れかけの状態にすることで完全封鎖状態にすることができます
本気でそのワームホールを攻め落とす場合24時間体制でワームホールの穴を潰れかけの状態にすれば外部から戦力を呼ぶことすらできません
圧倒的に攻撃側が有利で防衛側は隙を見て穴を突破するか、あらかじめ戦力を入れておくしかありません
現状ワームホールの所有権を維持するのは本気で攻められると、いかなるワームホールも圧倒的不利の状況から戦わざるを得ないと言わざるを得ません
改善するにはシタデルのリーンタイマーを長くするように運営が調整するか、穴潰し不可能な超大型ワームホールを実装するしかありません
唯一小型ワームホールは現状でも穴潰し不可能なのでそこからホールコントロールを奪還、維持するだけの緊急部隊を入れることは可能ですが、小型なのでT3DD程度しかまともな戦力入れられないでしょう
対策としては余計な資産や建造物は極力置かないようにするくらいです
こればかりは運営CCPの調整を待つばかりです
6、Abyssal決闘編
最後にAbyssalPvPについて触れて終わりにしましょう
AbyssalPvPはEVEにおいて珍しい純粋な1 vs 1が約束された対人戦です
人数が固定なのは、後はアライアンストーナメントくらいなものです
AbyssalPvPはTier3以上のフィラメントを使用した時に最終層で決闘場につながるゲートがランダムで湧くのでそこを通過すると5分間の待機時間を経て同時に入った相手と1 vs 1の戦闘をして勝ったほうだけが外に出られるというデスマッチです
時間制限がありそれを超えても決着がつかなかった場合はふたりともAbyssalの深淵に飲み込まれてしまいます
使われる船は超高級船です
PODも逃げにくいにも関わらずインプラントもがんがん使われることが多いです
(実はゲート前で戦えば落ちた時開いたゲートをくぐればPODは逃がせる場合がある)
純粋な1 vs 1で、相手を選べないため相性の悪さを装備の質でひっくり返すことも求められるからです
3B以上の船を使うプレイヤーもザラで私の知るAbyssalPvPのトッププレイヤーはOfficer品を使っているのも知っています
記事執筆時の現在のトップ人気はIkitursa
トリグラビアンのヘビーアサルトクルーザーで4桁を優に超える最終DPSで相手をねじ伏せます
他にはCerberusも人気です
ラピッドライトを積み、バリスティックコントロールを最大まで積んだ超高火力でリペアの隙を与えず溶かす戦法です
DPSはIkitursaに負けますが単一属性をミサイルは選べるため、相手の弱点属性をつくとその効果はIkitursa以上の実行DPSを叩き出すこともあるのです
他にもCurseで相手のアクティブタンクをニュートで吹き飛ばしてしまうのも面白いです
流行は移り変わるものですが現在はこういった船が多く使われています
相手のFitをまるごと奪えるので収入としても魅力的なPvPですが、AbyssalPvPトッププレイヤーに勝つためには恐ろしい投資と腕が必要です
相当な覚悟を持って望みましょう
これは私の本気Fitでしたが相手はAbyssalPvPのトッププレイヤーでその投資を上回る装備かつ戦略でやられてしまいました
Officer品タレットはつらかった…
しばらくAbyssalPvPはお休みします・・・
いかがでしたでしょうか対人戦で勝ちたい時のざっくりとした私の知識の一端を紹介しました
まだまだここに書ききれなかった細かなテクニックや勝つための戦略もあるのですが、参考にしてくだされば嬉しいです
もし、様々な対人戦を私とともにやってみたい方がおられましたら
NACHO Battle Pixiesはこういった戦闘を全宙域で幅広く行っている対人戦専門会社なのでぜひ門を叩いていただければ嬉しいです
それでは今回はこのあたりで
読んでくださりありがとうございました
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